重要なポジションの抜擢人事について
2024.03.10
こんにちわ。組織開発がミッションの人事グループ・組織開発室に所属しているてぃーびーです。
重要なポジションに人を任用する場合、どこに重きを置くかは企業により様々です。
日本においては従来年功序列を重視する環境が多かったかと思いますが、昨今は実量重視の環境も増えてきています。
そこで今回は抜擢人事についてまとめます。
抜擢人事とは?
抜擢人事とは、年齢、社歴などを問わず能力や実績を元に重要なポジションに配置することです。
どこまでを重要なポジションとして捉えるかについて、明確な定義はありませんが、一般的には経営者・部門長・マネージャー・リーダーあたりの範囲でしょう。また、PjMやPdMなど職種としてのマネジメント職については抜擢と捉えない対象でしょう。
抜擢人事のきっかけ
抜擢人事のきっかけは2つあります。
- 重要なポジションに欠員が出る場合
- 前任者の昇進による空席の発生
- 前任者の部署異動、離任、退職の発生
- 重要なポジションが新たに発生する場合
- 新規事業の立ち上げ
- 新部門、新チームの立ち上げ
抜擢対象の選定基準
抜擢対象となる人の選定基準ですが、大まかにまとめると「ぜひこの人に任せたい」と思える人です。
要素分解をすると以下のような特徴を持つ人でしょう。
- 未経験の領域における適応が早く、最後までやりきることができる
- 難題に立ち向かうことができる
- 周囲との助け合いの姿勢がある
- 周囲からの信頼が厚い
- 好不調の波が小さく安定して成果を出すことができる
選ばれる立場からみた抜擢の鍵
- A - 「抜擢対象の選定基準」に記載されているような要素を満たしていること
- B - A の状態を選定者に認識されていること
- C - 選定者が候補者として提案したとき、選定に関わる他のステーホルダーからも満場一致で信任を得られる人であること
自分が見た期待通りの活躍をしている人の特徴
自分が過去に見た「抜擢後に期待通りの活躍をしている人」の特徴をあげます。
- 主要業務で周囲から確認できるような目立つ成果を継続して出している
- 現状の役割、責務よりも1段階以上上の業務を率先して巻き取っている
- 組織や事業の課題を自ら発見し、解決策の提案をし、着手し、着地させる
- 社内の多様な人とコミュニケーションを取り、関係構築を行っている
- 主要業務だけではなく、以下のような部分でも活躍している
- 部門横断のタスクフォースなどによる横断課題の解決
- 様々な人の困りごとの解決への相談役や解決への協力
- 社内に仲間が多い。敵を作らない立ち回りをしている
- 一方で異論が必要な場面では率直に意見を言う
なお、これは本人の特徴ではありませんが、「抜擢される人のサポートをする人が社内信頼の厚い人である
」というのも成功ケースとして見かけます。
抜擢時の注意点
- 任命の納得感が不足すると周囲の不満が生じるため十分な信頼や実績のある人を選ぶこと
- 抜擢された人は通常の昇進よりも適応が難しいためサポートで立ち上がりの成功率を上げること
- 困ったときの相談先や社内人脈を取り次ぐ事ができる相手がいると理想的
まとめ
抜擢人事についてまとめました。
抜擢人事をする側は、社内の納得感や、立ち上げサポートを大切に。
抜擢人事をされたい側は、まずは前例をもとに自社が抜擢人事をする企業かを見極めつつ、現状の役割に留まらない成果を継続的に出しつつ、少しずつ成果やコミュニケーションを元にした信頼を積み重ねていくとよいでしょう。